詳細決定!第6回多文化社会実践研究フォーラム 新たに見えてきた多文化社会の課題―ウクライナ・アフガニスタン・ミャンマーなどからの難民・避難民への対応を踏まえて―
第6回多文化社会実践研究フォーラム
新たに見えてきた多文化社会の課題
―ウクライナ・アフガニスタン・ミャンマーなどからの難民・避難民への対応を踏まえて―
第6回を迎える多文化社会実践研究フォーラムでは、避難民の対応から新たに見えてきた多文化社会の課題についてシンポジウムにて議論します。今年2月に始まったロシア侵攻にともない発生したウクライナ避難民に対して日本政府は積極的な受け入れをおこなっています。このような受け入れ自体は人道的視点から賛同されるべきことですが、その一方で、従来から日本政府に対して難民認定を求めてきたミャンマーやアフガニスタンなどの難民に対する対応との、支援の迅速さと手厚さの面での落差が浮き彫りになった感があります。
今回の経験は、地域における難民受入れも一定の条件が整えば十分に実現可能であることを明らかにしました。むしろ、これからの日本の地域における難民受入れのスタンダードを示した事例と言えるでしょう。このスタンダートの実現に多文化共生の新しい課題が見いだされます。
難民の人権を守るという基本的な視点からも、国際的危機における日本の先導的な役割を示すという視点からも、日本社会の多文化共生を実現していくという視点からも、ウクライナ避難民支援を一過性の「ブーム」に終わらせず、日本の難民受入れ体制を見直すための契機としてとらえるときが来ています。そのような認識に立って、シンポジウムで議論します。
また、ラウンドテーブルや実践研究発表など、多文化社会の問題解決に関わる多様な実践者と研究者の対話の場を設けます。今後の実践・研究を深めるためにも、ネットワーキングの機会としても、多くの参加を期待いたします。
事前申込み受付は終了しました。ご参加を希望の方は直接、東京外国語大学にお越しください。申込みは下記URL(Peatix)よりお進みください。
https://tassk-forum06.peatix.com
【概 要】
[日 時]2022年12月17日(土)15:00~18:30、12月18日(日)10:00~16:00
[会 場]東京外国語大学(東京都府中市朝日町3丁目11−1)
※ シンポジウムのみハイフレックス、それ以外は対面形式で開催します。
[主 催]一般社団法人 多文化社会専門職機構(TaSSK)
[共 催]東京外国語大学多言語多文化共生センター
[定 員]120人(先着順。事前申込みが必要です)
[対 象]
・自治体、国際交流協会、社会福祉協議会などで多文化共生施策に携わる職員
・日本語教育、法律、医療、福祉などの各分野で多文化社会に関わる専門職
・コーディネーター、相談・コミュニティ通訳者などの多文化社会専門職
・その他、多文化社会に関心のある方ならどなたでも
[参加費]
会員(会場)2,000円/ 一般(会場)3,000円/ 学生(会場)500円
交流会 500円(参加費と別に当日現金でお支払いいただきます)
オンライン 1,000円(オンラインではシンポジウムのみ視聴できます)
[申 込]リンクまたは二次元コードから申込み、参加費をお支払いください。
https://tassk-forum06.peatix.com
[問合せ]一般社団法人 多文化社会専門職機構(TaSSK)
Tel:(03)6261-6225/ Email: office(at)tassk.org/ URL: http://tassk.org/
【プログラム】
1日目 12月17日(土)15:00~17:20
■ ラウンドテーブル 15:00~17:20
ラウンドテーブルでは、各報告者から20分間程度の実践報告を同じテーブルの参加者が聴いた後、テーマに沿って40分間程度ディスカッションを行います。
ラウンドテーブルⅠ(15:00~16:00)
①「地域の自治会やPTAにおける多文化社会コーディネーターの役割を考える」
松岡真理恵(公益財団法人浜松国際交流協会 多文化社会コーディネーター)
②「学び合いの場としての地域日本語教育-ミャンマー出身・難民的背景のある人々との日本語活動より-」
松尾慎、チョウチョウソー、五嶋友香、佐々木彩乃、澁谷こはる、
髙橋ゆかり、東樹美和、西村愛、矢部紬(Villa Education Center)
③「行政通訳から見える課題」
山浦育子(荒川区国際交流協会)
④「相談通訳の研修のあり方」
岩田久美(スペイン語通訳)
ラウンドテーブルⅡ(16:20~17:20)
⑤「接触仮説から考える地域の多文化共生と日本語教育」
和田貴子(名古屋YWCA)・中野玲子(日本語みらいラボ(深川))
⑥「多文化共生のための地域日本語教育とは」
萬浪絵理(特定非営利活動法人国際活動市民中心(CINGA)理事・公益財団法人千葉市国際交流協会委嘱日本語教育コーディネーター)
⑦「相談現場で通訳・相談員・専門家それぞれに心がけてほしいこと」
高田友佳子(特定非営利活動法人 国際活動市民中心(CINGA)コーディネーター)
⑧「働きに行く国から住みたい国は」
宇塚れおん(ミャンマー語相談通訳者)
■ 交流会17:40~18:30
お茶を取りながら参加者どうしの交流・ネットワーキングの機会とします。お気軽にご参加ください!
※ 交流会は、参加費とは別に当日現金で500円をお支払いいただきます。
2日目 12月18日(日)10:00~16:00
■ 実践研究・研究発表 10:00~12:35
第1セッション(10:00~10:45)
①「3県連携による地域日本語教育専門人材の養成-外国人散在地域の試み」
内海由美子(山形大学)、松岡洋子(岩手大学)、嶋ちはる(国際教養大学)、仁科浩美(山形大学)、今泉智子(山形大学)、伊東祐郎(国際教養大学)
②「非正規滞在外国人の在留特別許可の運用から見る外国人受け入れの境界線」
中村亮(千葉県弁護士会)
第2セッション(10:55~11:40)
③「課題共有型の地域日本語教育から考える個人のwell-beingとinter-beingな地域づくり―東京都墨田区と江東区の事例より―」
中野玲子(日本語みらいラボ(深川))
④「社会的包摂を目指したまちづくりの手段としての多文化共生の取り組み~アートと多文化共生の現場を繋ぐコーディネーターの視点から~」
鈴木恵梨香(公益財団法人浜松国際交流協会 事業コーディネーター)
第3セッション(11:50~12:35)
⑤「製造業に従事する外国人の受入れ環境に関する一考察-日本語教育人材育成、キャリア教育カリキュラム開発を通じて-」長尾晴香(一般社団法人ViVarsity 代表理事、株式会社link design lab 代表取締役)
⑥「パンデミック下における地方自治体の相談通訳の現状と課題」入倉眞佐子(長野県箕輪町多文化共生推進員・愛知県立大学大学院国際文化研究科コミュニティ通訳学コース前期博士課程1年)
■ 挨拶・趣旨説明 13:30~13:05
青山亨(多文化社会専門職機構副代表理事)
■ メインシンポジウム 13:35~15:45
「新たに見えてきた多文化社会の課題-ウクライナ・アフガニスタン・ミャンマーなどからの難民・避難民への対応を踏まえて-」
Ⅰ.報告
「世界における難民受入れと日本の現状(報告)」辻井萌子(UNHCR駐日事務所)
Ⅱ.発表
「大学によるアフガニスタン人の受け入れ 支援から自立へのサポートとは」
福田彩(東京外国語大学)
「地域において、なぜウクライナ人受入れ支援がなぜいま一歩進まないのか」
新居みどり(特定非営利活動法人 国際活動市民中心(CINGA))
「日本における難民申請の厳しい現状」
駒井知会(弁護士)
Ⅲ.パネルディスカッション
「新たに見えてきた多文化社会の課題とはなにか、それをどのように対応していくのか」
パネリスト:
福田彩(東京外国語大学)、新居みどり(国際活動市民中心(CINGA))、駒井知会(弁護士)
進行:青山亨(東京外国語大学)
■ 閉会あいさつ 15:50~16:00
阿部裕(多文化社会専門職機構代表理事)